カミュは『手帖』の中でシラーについて手短にふれている。
人物紹介
アルベール・カミュ(1913年11月7日 – 1960年1月4日)
フランスの小説家、劇作家、哲学者。フランス領アルジェリア出身。
第二次世界大戦中に刊行された小説『異邦人』、エッセイ『シーシュポスの神話』などで注目され、戦後はレジスタンスにおける戦闘的なジャーナリストとして活躍した。また『カリギュラ』『誤解』などを上演し、劇作家としても活動した。
戦後に発表した小説『ペスト』はベストセラーとなり、エッセイ『反抗的人間(フランス語版、英語版)』において左翼全体主義を批判し、反響を呼んだ。
小説『転落』発表の翌年、1957年、史上2番目の若さでノーベル文学賞を受賞した。1960年、交通事故により急死し、未完に残された小説『最初の人間』が1994年に刊行された。
引用:Wikipedia
フリードリヒ・フォン・シラー(1759年11月10日 – 1805年5月9日)
ドイツの詩人、歴史学者、劇作家、思想家。ゲーテと並ぶドイツ古典主義(Weimarer Klassik)の代表者である(初期の劇作品群はシュトゥルム・ウント・ドラング期に分類される)。独自の哲学と美学に裏打ちされた理想主義、英雄主義、そして自由を求める不屈の精神が、彼の作品の根底に流れるテーマである。
引用:Wikipedia
「救い得たすべてを救った」
アルベール・カミュの『手帖』はカミュの創作のためのメモのような内容で、記載されている文章のほとんどは、独特の簡潔な短文で構成されている。
その『手帖』の中でカミュはシラーについて手短に触れている。
シラーは、《救いえたすべてを救ったので》死ぬ。
引用:カミュ『手帖』(新潮文庫、昭和50年、第二巻、17ページ)
下は『手帖』の第2巻。
第2巻は1942~1951年までの記述をまとめたものだが、新潮社からは2巻にもおさまっていない1952年以降の分の記述を合わせた 1935~1959年まですべてを含む決定版が出ている。
ただし現在ではやや値が張るようだ。欲しい人は財布と相談しながら決めるといい。